猫と手裏剣

AIサービス プライバシー・セキュリティ定点観測レポート(2026年8月24日)


今週の巡回結果

サービス ページ 状態
ChatGPT (OpenAI) エンタープライズプライバシー 変更なし
ChatGPT (OpenAI) セキュリティとプライバシー 変更なし
ChatGPT (OpenAI) ビジネスデータの取扱い 変更なし
ChatGPT (OpenAI) プライバシーポリシー 変更なし
Gemini (Google) Geminiアプリ プライバシーハブ 変更あり
Gemini (Google) Workspace生成AI プライバシーハブ 変更なし
Gemini (Google) アクティビティの管理・削除 変更あり
Claude (Anthropic) プライバシーポリシー 変更あり
Claude (Anthropic) プライバシーセンター 変更なし
Claude (Anthropic) プライバシー・法務ヘルプ記事一覧 変更あり
Claude (Anthropic) Trust Center 変更なし
Claude (Anthropic) 透明性ハブ 変更あり
Microsoft 365 Copilot データ・プライバシー・セキュリティ 変更あり
Microsoft 365 Copilot Copilot Chatのプライバシーと保護 変更なし
Microsoft 365 Copilot エンタープライズデータ保護 変更あり

変更ありページの内容と実務への影響

Gemini (Google)

Geminiアプリ プライバシーハブ

https://support.google.com/gemini/answer/13594961?hl=ja

Geminiと連携できるアプリの一覧表記に変化がありました。これまで「ユーティリティ」アプリとの連携として説明されていた箇所が、「デバイス アシスト」という名称に変わっています。連携の仕組みや利用条件そのものが変わったとは読み取れず、表現・名称の更新とみられます。利用者が直ちに対応すべき変化はないと判断します。

アクティビティの管理・削除

https://support.google.com/gemini/answer/13278892?hl=ja

こちらでも同様に「ユーティリティ」が「デバイス アシスト」に変わったほか、「Gemini Notebook」という項目が新たに追加されています。また、設定をオフにした場合の連携アプリのリスト表記が整理され、案内文の構造が簡略化されています。

連携できるアプリとして「Gemini Notebook」が明示されたことは、利用できる機能の範囲が文書上で明確になったという意味合いと考えられます。ただし、差分からはデータの取り扱いや利用条件の実質的な変更は読み取れません。現時点では様子見で問題ないと判断します。Geminiを業務で使っている場合、どのアプリと連携しているかを改めて設定画面で確認しておくと良いでしょう。


Claude (Anthropic)

プライバシーポリシー

https://www.anthropic.com/legal/privacy

差分に「Leadership」という語句の追加が確認されました。前後の文脈が断片的なため断言はできませんが、ナビゲーションや社内組織情報など、ページ構成上の追記とみられます。プライバシーポリシーの実質的な内容変更は確認されていません。

プライバシー・法務ヘルプ記事一覧

https://support.claude.com/en/collections/4078534-privacy-and-legal

複数の変更が確認されました。

  • ヘルプセンターの名称が「Claude Help Center」から「Anthropic Help Center」に変わっています
  • 記事のタイトル表記が整理されており、たとえば「How can I delete my Claude account?」が「Delete your Claude account」と簡潔な形に改められています
  • 「Workbench」という名称が「playground」に変更されています(どちらもAnthropicが提供するAPIのテスト環境を指します)
  • 「Sharing Prompts in the Claude Console」と「How will I be billed for Claude API use?」の2記事がリストから削除されています

ヘルプセンターのブランド名統一とページ整理が中心で、利用条件やデータ取り扱いの変更ではありません。実務への影響はないと判断します。ただし、社内マニュアルや手順書に「Workbench」という名称を記載している場合は、「playground」に読み替えが必要になるかもしれません。

透明性ハブ(System Trust and Reporting)

https://www.anthropic.com/transparency/system-trust-reporting

プライバシーポリシーと同様に「Leadership」の追加が確認されました。ページ構成上の変更とみられます。実務への影響はありません。


Microsoft 365 Copilot

データ・プライバシー・セキュリティ

https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/copilot/microsoft-365-copilot-privacy

エンタープライズデータ保護

https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/copilot/enterprise-data-protection

この2ページで共通の変更が確認されました。端的に言うと、製品名の変更をドキュメントに反映した内容です。

差分には、「Microsoft 365 Copilot の名称が Microsoft Copilot になり、Microsoft 365 Copilot Chat の名称が Microsoft Copilot Chat になった」旨の説明文が新たに追加されています。あわせて、ページ内の製品名表記がすべて新しい名称に統一されています。

また、「組織のセキュリティ、コンプライアンス、プライバシーに変更はない」と明記されており、データの取り扱いや保護の仕組み自体に変更はないことが文書上で確認できます。

正直なところ、「名前が変わっただけで実態は同じ」という案内です。ただ、社内規程やベンダー契約書、稟議書類に「Microsoft 365 Copilot」と記載している場合、今後の公式文書との名称の齟齬が生じる可能性があります。急ぐ必要はありませんが、次の更新タイミングで名称を揃えておくことをおすすめします。


総評

今週確認された変更は、製品名称の統一(Microsoft)、ヘルプページの構成整理(Anthropic)、連携アプリの表記更新(Google)が中心です。データの取り扱い方針や利用条件の実質的な変更は、どのサービスでも確認されていません。

利用者が今すぐ対応すべき問題はありませんが、Microsoft CopilotおよびMicrosoft Copilot Chatへの名称変更については、社内文書の整理を次の機会に行っておくと良いでしょう。


この観測は何を・なぜチェックしているのか(毎回掲載)

本レポートは、主要AIサービスの公式ページのうち、業務利用の可否判断に
直結する条件が書かれているページ
を毎週機械的に取得し、前回の内容と
一言一句を比較して「変わったかどうか」を検出しています。
見ているのは主に次の観点です。

  • 入力データの学習利用: 打ち込んだ内容がAIの学習に使われるか。
    顧客情報を扱う士業・企業にとって最重要の条件です
  • データの保持・削除: 入力内容がどれだけの期間、事業者側に残るか
  • 法人向けのデータ保護: 一般向けと法人向けで扱いがどう違うか
  • 第三者認証: SOC 2やISO 27001/42001など、外部監査を受けている
    かどうか。事業者の「自称安全」ではない裏付けです
  • 委託先(サブプロセッサ): 入力データに触れうる外部業者の一覧。
    ここが増減した=データの流れが変わった可能性があります
  • 透明性レポート: アカウント停止件数や法執行機関への対応など、
    事業者の運用姿勢を示す開示情報です

ポリシーページの文言が変わるということは、利用条件そのものが
変わった可能性がある
ということです。各社は変更を大々的には
告知しないことが多いため、機械的な定点観測に価値があります。
なお「変更あり」には誤字修正やデザイン変更も含まれるため、
重要そうな変更は必ずリンク先の原文でご確認ください。

監視対象ページ一覧


本レポートは、各社公式ページの本文を機械的に取得して前回分と比較し、AIが差分を要約する実験企画「AIセキュリティ定点観測」です。人間の校閲を経ていないため、要約に誤りを含む可能性があります。利用判断の際は必ず本文中のリンク先(公式ページ)をご確認ください。